海賊対処行動水上部隊(第19次)出国行事

7月15日(火)、湘南水交会(会長:光中義隆)は、海賊事案が多発するソマリア沖・アデン湾で行動するため、ジブチ共和国に派遣される海賊対処行動水上部隊第19次隊(指揮官 大川 努1等海佐)の出国行事に、会長以下9名が参加した。

海賊対処行動部隊(航空部隊を含む。)の行動するソマリア沖・アデン湾は、アジアとヨーロッパを結ぶ海上輸送の大動脈であり、毎年約20,000隻の船舶が通過し、この内の約1割が我が国に関係する船舶だと言われている。

我が国は、この地域に海賊被害が多発していることに鑑み、平成21年3月、海上警備行動を発令し、また同年7月からは海賊対処法を施行させた。またこれを受けた防衛省は、護衛艦2隻及びP-3C哨戒機2機を継続的に現地に派遣し、周囲を航行する民間商船等に随時情報を提供し安全な航行を図っている。

現在も海上自衛隊を含む各国の海賊対処行動は、継続的に実施されており、ソマリア沖での海賊被害は、かなり減少してきていると言う。

今回派遣される海賊対処行動水上部隊(19次隊)は、横須賀を母港とする「たかなみ」、「おおなみ」の2隻に司令部要員を含む約380名の海上自衛官と8名の海上保安官が乗艦し構成されている。

出国行事には、木原 稔 防衛政務官、基地周辺自治体の首長等、並びに支援団体、家族等が参加し盛大に行われ、政務官から「乗組員諸君が高い士気を持って任務を遂行し、全員が無事に帰国することを、ご家族とともに心から祈念します。」と訓示され、大川指揮官からは、「任務を完遂し、総員無事帰国致します。行ってまいります!」と力強く出国報告を政務官にしていた。

行事は、夏本番を思わせるような灼熱の光が注ぐ中で行われたが、19次隊が任務を遂行する季節は、現地でも一番厳しい季節となり、気温50度にも上昇するという過酷な環境の中での任務遂行となる。健康に留意され、任務の完遂を願わずにはいられない。

行事終了後、派遣される「たかなみ」、「おおなみ」の2隻は、多くの関係者や家族の見守る中、長一声の汽笛とともに横須賀基地を出港していった。

帰国は、真冬の予定であり、冬景色となった日本とともに彼らの元気な姿での帰国を待ちたい。

                                     (小松担当幹事記)

 

 

  

 

                              (星担当幹事 撮影)